柔道整復師国家試験対策【第72回:実力問題その25】
2021/06/16
生理学 内分泌系問題1ペプチド型ホルモンはどれか。- アルドステロン
- カルシトニン
- アドレナリン
- エストロゲン
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問題2細胞内に受容体をもつホルモンはどれか。2つ選べ。- 成長ホルモン
- 糖質コルチコイド
- 甲状腺ホルモン
- アドレナリン
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問題3腺性下垂体から分泌されないものはどれか。- 成長ホルモン
- ゴナドトロピン
- オキシトシン
- メラニン細胞刺激ホルモン
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問題4神経細胞で産生されるホルモンはどれか。- バゾプレッシン
- プロラクチン
- サイロキシン
- グルカゴン
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問題5神経性下垂体から分泌されるホルモンはどれか。2つ選べ。- 成長ホルモン
- プロラクチン
- オキシトシン
- バソプレシン
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問題6下垂体前葉ホルモンにより分泌促進されないホルモンはどれか。2つ選べ。- サイロキシン
- コルチゾル
- アドレナリン
- アルドステロン
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問題7次の中で血圧を上昇させる働きを有するものはどれか。- 血管拡張
- バゾプレッシン
- 心収縮力低下
- 血管弾性力の増加
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問題8次の組み合わせで誤りはどれか。- バゾプレッシン ~ 水の再吸収増加
- オキシトシン ~ 乳汁射出
- コルチゾル ~ 糖新生
- アルドステロン ~ ナトリウム分泌増加
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問題9成長ホルモンの分泌を促進しないのはどれか。問題10成長ホルモンの作用で誤っているのはどれか。- 骨端線軟骨細胞の増殖
- 心筋肥大
- 肝臓へのグルコース貯蔵
- 脂肪組織内の中性脂肪分解
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問題11甲状腺ホルモンについて誤っているのはどれか。- ヨードを原料とする
- 寒冷にて分泌促進する
- 血中では大部分が遊離型である
- 分泌量が不足すると知能低下が起こる
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- 酸素消費量増加
- 成長期体蛋白の合成
- 血中遊離脂肪酸減少
- グリコーゲン分解促進
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問題13ノルアドレナリンの作用で誤っているのはどれか。問題14糖質コルチコイドの分泌促進に関係ないのはどれか。- 下垂体前葉ホルモン放出
- 血中糖質コルチコイド濃度上昇
- 生物時計
- 生体への有害作因暴露
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問題15糖質コルチコイドで誤っているのはどれか。- ステロイドホルモンである
- 免疫機能を増大する
- 午後より午前中に分泌量が増える
- 視床下部の調節を受ける
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問題16糖質コルチコイドの特徴について誤っているのはどれか。- 結合蛋白を持つ
- 下垂体前葉からの分泌調節を受ける
- 免疫反応を促進する
- 分泌量は朝高く夕方に低い
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問題17インスリンに依存性の無い組織はどれか。問題18性分化について誤っているのはどれか。- 生殖腺隆起の髄質が精巣となる
- 陰嚢は生殖結節が分化したものである
- 女性の内生殖器はミュラー管から生じる
- 脳でも性分化が起こる
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問題19テストステロンの作用で誤っているのはどれか。- 骨格筋の発達
- 精子形成促進作用
- 間細胞刺激作用
- ゴナドトロピン分泌抑制
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問題20エストロゲンの作用はどれか。問題21黄体期で誤っているのはどれか。- 妊娠により継続する
- プロゲステロンの血中濃度が高い
- 子宮内膜の機能層が壊死している
- 卵胞期に比べ体温が高い
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問題22受精卵の着床の時期に血中濃度が最大となるのはどれか。- エストロジェン
- プロジェステロン
- ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
- 黄体形成ホルモン
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問題23子宮頚部の拡張により分泌促進されるホルモンはどれか。- オキシトシン
- エストロゲン
- プロラクチン
- hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
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問題24 正しいのはどれか。2つ選べ。- 血中エストロゲン濃度は排卵前期に最も高くなる
- 黄体ホルモンの分泌は子宮内膜の増殖期に高まる
- 排卵後の卵胞はプロゲステロンを分泌する
- 卵胞ホルモンは排卵を誘発する
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問題25カルシトニンについて正しいのはどれか。- 甲状腺ホルモンの1つである
- 脂溶性である
- 骨吸収を促進する
- 傍ろ胞細胞から分泌される
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問題26分泌低下によりケトアシドーシスとなるホルモンはどれか。問題27体蛋白合成を促進するのはどれか。2つ選べ。- コルチゾル
- 甲状腺ホルモン
- パラソルモン
- アンドロジェン
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問題28ビタミンDの活性に関与するのはどれか。2つ選べ。 問題29ホルモンと受容体存在部位の組合せで誤っているのはどれか。- 卵胞刺激ホルモン - 曲精細管
- プロラクチン放出ホルモン - 乳腺
- オキシトシン - 子宮平滑筋
- プロゲステロン - 子宮内膜
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問題30ホルモンとその分泌を促進するもので正しい組合せはどれか。- カルシトニン - 血中カルシウム濃度の低下
- 副腎皮質刺激ホルモン - アルドステロンの分泌低下
- 成長ホルモン - 血糖値の低下
- アドレナリン - 副交感神経の興奮
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問題31標的器官が同じでないのはどれか。- 性腺刺激ホルモン
- 成長ホルモン放出ホルモン
- プロラクチン抑制ホルモン
- 甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
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問題32腎臓に作用しないのはどれか。- レニン
- アルドステロン
- バゾプレシン
- 心房性Na利尿ペプチド
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問題33血糖値の低下によって分泌亢進しないのはどれか。- アドレナリン
- アンドロゲン
- サイロキシン
- 成長ホルモン
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問題34ホルモンとその作用について正しい組合せはどれか。- インスリン - グルコース輸送担体数減少
- カルシトニン - 骨吸収促進
- アルドステロン - 尿の高張化
- ノルアドレナリン - 末梢血管収縮
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問題35誤っている組合せはどれか。- カルシトニン - 骨再吸収促進
- 成長ホルモン - 軟骨性骨化
- ビタミンD - 腸でのカルシウム吸収促進
- パラソルモン - 血中カルシウム濃度上昇
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問題36 血糖値が上昇することによって分泌量が低下するのはどれか。問題37睡眠時に多く分泌されるのはどれか。2つ選べ。回答を見る
2006年10月 磐田市立総合病院 薬剤部
今回は女性ホルモンについてと更年期障害とその薬物治療についてお伝えします。
女性ホルモンとは
女性ホルモンとは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)という二種類のホルモンのことです。特にエストロゲンは女性生殖器以外に、身体の健康維持に重要な役割をはたしており、女性の身体に大きな影響を及ぼします。
女性ホルモンは脳から分泌されるホルモンによって調節されています。視床下部というところからゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)放出ホルモン (GnRH)というホルモンが分泌されて脳の下垂体を刺激すると、下垂体からゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)である卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体 形成ホルモン(LH)が分泌されます。FSHとLHが働いて、主に卵巣から女性ホルモンが分泌されます。
血中の女性ホルモンの濃度が上昇すると、視床下部や下垂体に抑制をかけ、FSHとLHの分泌を抑制し、女性ホルモンの分泌を抑制します(このことを「打 ち消しの」という意味でネガティブフィードバックといいます)。逆に血中の女性ホルモンの濃度が低下すると、FSHとLHの分泌を促進し、女性ホルモンの 分泌を促進します(このことを「肯定的な」という意味でポジティブフィードバックといいます)。
〔図:女性ホルモンの分泌と調節機構 参照〕
更年期とは、更年期障害とは
更年期とは、卵巣機能が減退し始め、消失するまでの時期にあたるとされ、一般的には閉経の前後数年間をい います。閉経前の女性の身体では、エストロゲンとプロゲステロンが、周期的に分泌されているのに対し、更年期では、卵巣機能低下に伴い、エストロゲンの規
則正しい分泌がなくなってしまいます。
エストロゲン分泌低下によるポジティブフィードバックにより下垂体から分泌されるFSH、LHが増加します。更年期障害は過剰分泌されたFSHとLHが自律神経中枢に影響を及ぼすために発生すると考えられています。
更年期障害の症状は自律神経失調から生じた多彩な症状を呈する不定愁訴で、大きく4つの種類に分けられます。
血管運動神経症状 | ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり、発汗など)、手足の冷え、動悸など |
精神神経症状 | 易怒性、焦燥感、憂うつ感、不眠、頭痛、めまいなど |
知覚神経症状 | 手足のしびれ、手足の感覚鈍化など |
運動器官への症状 | 易疲労感、肩こり、手足の痛み、腰痛など |
更年期障害の薬物療法は
更年期障害で用いられる治療法にホルモン補充療法があります。エストロゲン欠乏を補う目的で、エストロゲンとプロゲステロンを投与する方法です。しか し、乳がんや子宮体がんにかかっている方、肝臓の悪い方など、ホルモン補充療法を受けられない方がいらっしゃいます。また、長期間ホルモン補充療法を受け る場合は子宮がん検診、乳がん検診、肝機能検査などの定期検査が必要です。
そのほかに漢方薬が使われたり、イライラなどの精神症状に対して抗うつ薬、抗不安薬などが処方されたりすることがあります。
更年期障害の症状は個人差が大きく、各個人にあった治療法を行っていきます。気になる症状は医療機関にご相談ください。