貯金 いくらあれば安心 30代

「結婚したいけど、今の貯金額で大丈夫なのだろうか?」

  結婚を希望する30代独身の方の中には、どれくらいの貯金額があれば安心なのか、気になっている方もいるのではないでしょうか?

  独身の30代は結婚に向けて、どの程度貯金が必要なのか、平均貯金額のデータから考えてみました。

 

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目次

  • 1 【単身・2人以上世帯別】30代の平均貯金額
  • 2 貯金額が多い方が結婚しやすい? 結婚に向けた30代の目標貯金額とは
  • 3 結婚を視野に入れているなら、貯金額を増やすことも大事

【単身・2人以上世帯別】30代の平均貯金額

まずは、単身・2人以上世帯別に、30代の平均貯金額を確認しましょう。

  【図表1:30代の平均貯金額と中央値】

平均貯金額中央値
単身世帯 606万円 56万円
2人以上世帯 752万円 238万円

※データは金融資産保有額を指すが、この記事では貯金額とする

  出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和3年)」単身世帯/2人以上世帯(シート4)

  中央値とは、対象のデータを小さい順に並べたときに、中央にあたるデータのことです。中央値を使えば、極端に大きい、または小さいデータに左右されにくいという特徴があります。例えば、0、1、2、3、4、5、550というデータがあったときに、平均値は約80.7、中央値は3になります。

  貯金額に平均値を用いると、両極端の貯金額の数値が反映され、データの偏りが大きくなる傾向があります。そのため、平均貯金額においては、平均値よりも中央値の方が参考になるでしょう。

  貯蓄額のデータから、単身世帯より2人以上世帯の方が貯金額が多いと分かりますが、独身・既婚という観点でみてみると、結婚に向けて必要な貯金額はどれくらいだと考えられるのでしょうか。

貯金額が多い方が結婚しやすい? 結婚に向けた30代の目標貯金額とは

単身世帯・2人以上世帯の平均貯金額のデータから、結婚を見据えて、どれくらいの貯金があれば安心なのか考えてみましょう。

  「2人以上世帯の方が単身世帯よりも貯金額が多い」というデータから、貯金額が多い方が結婚しやすいと考えられます。

  2人以上世帯は配偶者の貯金額も合算されるので、単身世帯よりも貯金額が多くなるのはある意味当然といえるかもしれません。しかし、2人以上世帯の貯金額の中央値が、単身世帯の中央値の4倍以上あることから「貯金額が多いほど結婚しやすい」という側面があるともいえるでしょう。

  結婚には、次のような費用がかかるのが一般的です。

・結婚式の費用
・結婚指輪代
・新婚旅行代
・新生活にかかる費用

さらに、子どもが生まれると次のような費用も必要です。

・教育費
・住宅購入費

結婚すると、結婚にかかる費用や子どもの教育、住宅関連の支出が多くなる方もいるでしょう。そのため、貯金額が多い方が、結婚後に必要になるさまざまな支出に対応できます。

  もちろん、結婚において貯金はすべてではありせんが、多い方が安心できると考える方が多いのも事実でしょう。

結婚したい30代はどれくらいの貯金があればいい?

それでは、本題に入ります。平均貯金額の調査から、結婚を希望している30代は、どれくらいの貯金額があるのが望ましいのかを考えてみます。

  2人世帯以上の貯金額の中央値である238万円という数字を参考にすると、結婚を望む方は、250万円弱の貯金があれば安心だといえるでしょう(実際には預貯金の金額だけではなく、生命保険や債券、株式などの金融商品も含みます)。

  2人以上世帯の貯金額は、結婚相手の預貯金がプラスされているので、実際はもっと少なくても大丈夫といえるかもしれません。

  もちろん、人によっては結婚式や結婚指輪、新婚旅行を必要としない場合もありますし、住宅関連費用も独身時代とあまり変わらない方もいるでしょう。そのため、目標金額はあくまでも目安としてご参照ください。

結婚を視野に入れているなら、貯金額を増やすことも大事

平均貯金額のデータから、結婚に向けて独身の方は250万円弱の貯金があれば安心といえます。しかし、実際には人によって必要な費用は異なるでしょう。

  結婚式を挙げるのか、また住宅を購入するのかなど、自身の意向やライフプランをある程度明確にしておけば、将来必要な金額が分かります。その金額を目標に貯めていけばよいでしょう。

  とはいえ、預貯金があれば心に余裕が生まれる方が多いのも事実です。結婚に向けて貯金額を増やしておけば、結婚相手も安心できるでしょう。

出典

30代となると結婚・出産や住宅購入などお金のかかるライフイベントを迎えたり、それに向けてお金を貯めていたりとお金への関心も増えてくるころだと思います。そこで気になってくるのが、世間の30代の人がどれだけお金を貯めているのかです。30代の貯蓄額の平均値や中央値について調べてみました。

目次

  • 30代の貯蓄額の平均・中央値
    • 単身世帯の場合
    • 二人以上世帯の場合
  • お金を貯めるには「先取り貯金」の考え方が重要!
    • 手取りからどれくらい貯金に回すのがいい?
  • ある程度貯まったら貯金以外の手段も考えよう
    • 積立保険
    • つみたてNISA
  • まとめ

30代の貯蓄額の平均・中央値

30代はどれくらいの資産を持っているのか、平均値と中央値を金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」より紹介します。なお、貯金だけではなく株式や保険なども含まれていますのでご注意ください。

中央値とは

中央値というのは、データを小さい順に並べたときに中央に位置する値のことです。例えば、「1、2、3、4、105」という5つの数字の場合、小さい方から3番目の3が中央値です。なお、この5つの数字の平均値は23です。105という極端な数値に引っ張られて直感的な「真ん中」からずれてしまいます。

単身世帯の場合

金融資産保有額割合
平均606万円
中央値56万円
非保有36.3%
100万円未満17.9%
100~200万円未満7.3%
200~300万円未満5.9%
300~400万円未満4.2%
400~500万円未満2.5%
500~700万円未満5.6%
700~1000万円未満7.0%
1000~1500万円未満3.4%
1500~2000万円未満2.5%
2000~3000万円未満1.4%
3000万円以上3.6%
無回答2.5%

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年」

30代の単身世帯の場合、貯蓄額の平均は606万円、中央値は56万円という結果でした。ちなみに、預貯金のみの平均は400万円です。残りの金額は株式や投資信託、生命保険などで保有しているようです。

30代では貯蓄がないか、あっても100万円未満という割合が合わせて50%を超えています。一方で1000万以上としっかりと貯めている人も約10.9%と一定割合います。30代ともなると20代と比べて収入の差も広がっていると考えられます。次に年収別の貯蓄額も紹介します。

年収別貯蓄額

貯蓄のしやすさというのは年収によっても変わってくるでしょう。そこで、同じく「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年」より、年収別の金融資産保有額を紹介します。

年収対象数平均中央値
収入なし31 2440万円 0万円
300万円未満135 256万円 15万円
300~500万円未満145 450万円 140万円
500~750万円未満36 851万円 365万円
750~1000万円未満9 1,030万円 823万円
1000~1200万円未満0 - -
1200万円以上2 2448万円 2448万円

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年」

年収750万円以上、特に1000万円以上は回答者数が少なくあまり参考になりませんが、年収が多いほど貯蓄額も多い傾向が見て取れます。ただし、年収750~1000万円未満の内訳をみると、金融資産非保有が1人、100万円未満が1人、500~700万円未満が1人、700~1000万円が3人、1000~1500万円が1人、1500~2000万円が1人、3000万円以上が1人となっていて、ある程度年収が多い層でもあまりお金を貯められていない人もいます。ちょうど住宅を購入した後というような可能性もありますが、大きな買い物をしたわけでないのに貯蓄額が少ない場合はそろそろ将来のためにお金を貯め始めてもよいかもしれません。

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二人以上世帯の場合

続いて、二人以上世帯のデータも紹介します。世帯主の年齢が30歳代のデータなので、世帯主が30代で配偶者が20代などの世帯も含まれます。

金融資産保有額割合
平均752万円
中央値238万円
非保有22.7%
100万円未満11.5%
100~200万円未満9.9%
200~300万円未満7.0%
300~400万円未満6.8%
400~500万円未満4.4%
500~700万円未満9.4%
700~1000万円未満6.7%
1000~1500万円未満6.4%
1500~2000万円未満4.1%
2000~3000万円未満3.7%
3000万円以上3.3%
無回答4.1%

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和3年」

30代の二人以上世帯の場合、貯蓄額の平均は752万円、中央値は258万円という結果でした。ちなみに、預貯金のみの平均は498万円です。残りの金額は生命保険や株式、個人年金保険、財形貯蓄などで保有しているようです。単身世帯と比較して平均も中央値も高くなっています。住宅購入や子育てなどで貯蓄が減っている人もいると思いますが、夫婦共働きの世帯があることや子供のためなどで貯蓄への意識が高いことがこの差につながっていると考えられます。

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年収別貯蓄額

単身世帯と同様、年収別の貯蓄額も紹介します。

年収対象数平均中央値
収入なし29 13万円 0万円
300万円未満67 255万円 81万円
300~500万円未満183 293万円 100万円
500~750万円未満286 657万円 350万円
750~1000万円未満75 840万円 515万円
1000~1200万円未満27 1155万円 500万円
1200万円以上37 4628万円 888万円

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査] 令和3年」

回答者がある程度いる年収1000万円まででみると年収が高いほど貯蓄額も多いという結果になっています。単身世帯と比べると平均値と中央値の差が小さく、一部の人だけが多く貯蓄しているというわけではないことがわかります。

お金を貯めるには「先取り貯金」の考え方が重要!

調査結果をみると、30代ではしっかりと貯蓄できているという世帯もある一方で、あまり貯金がないという人も多くいるようです。住宅の購入資金や子供の教育費など30代ではこれからお金が多く必要となってくるので、貯蓄額が多い人も慢心せず、少ない人は少しでも貯めていけるように意識していくことが大切です。

しかし、「貯金が苦手で貯めようと思っても貯められない…」という人もいるでしょう。そういう人がお金を貯めるには「先取り貯金」の考え方を徹底することが大切です。

先取り貯金というのは、収入から先に貯金分を引き、残った金額で生活するという貯金法です。つまり、「収入-貯金=支出」という考え方です。生活費の余った分を貯金する「収入-支出=貯金」では、ついつい使いすぎてしまってなかなかお金を貯めることはできません。給料が入ったら先に貯金分を別の場所に移してしまいましょう。

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手取りからどれくらい貯金に回すのがいい?

先取り貯金をするとして、毎月の貯金額はどれくらいが目安となるのでしょうか。金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和3年」によると、年間手取り収入(臨時収入を含む)からの貯蓄割合は、30歳代の単身世帯では平均16%、二人以上世帯では平均14%です。

単身世帯二人以上世帯
対象数228 544
5%未満8.8% 6.4%
5~10%未満14.0% 13.6%
10~15%未満17.1% 19.1%
15~20%未満1.8% 7.4%
20~25%未満7.9% 11.0%
25~30%未満2.2% 1.8%
30~35%未満7.5% 8.1%
35%以上16.2% 10.3%
貯蓄しなかった24.6% 22.2%
無回答0.0% 0.0%
平均16% 14%

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査 令和3年」

生活にあまり余裕がない場合には手取りの10%前後を目安に、生活に余裕がある場合には手取りの20%や30%といった金額を貯金するとよいでしょう。

ある程度貯まったら貯金以外の手段も考えよう

貯金が全くない場合にはまずは生活費の3か月分などある程度の額の貯金をするべきですが、貯金にはほぼ利息が付かないのである程度の貯金が貯まったら貯金以外の方法で貯めることも検討しましょう。ここでは貯金以外の手段として積立保険とつみたてNISAを紹介します。

積立保険

積立保険とは、そういう名前の保険があるのではなく、満期保険金や解約返戻金などで貯蓄性のある保険のことです。契約者が払い込んだ保険料は保険本来の目的である保障のための部分と貯蓄のための部分に分けられます。満期時や解約時に戻ってくるのは、貯蓄のために積み立てられ、運用されたお金です。

積立保険は毎月保険料として口座から自動的に引き落とされていくので意志が弱い人でもお金を貯めていきやすいです。また、長引く低金利の影響で積立保険の利率も下がってしまっていますが、貯金よりも高い利率となる商品も多くあります。ただし、注意点として、早期解約してしまうと支払った保険料の総額よりも少ない金額しか戻ってこないことが多いです。契約時にきちんと最後まで支払えるのかよく検討するのがよいでしょう。

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つみたてNISA

つみたてNISAというのは特定の金融商品を指すものではなく、年間40万円までの非課税投資枠で購入した投資信託等から得られた譲渡益、分配金・配当金の税金が非課税となる制度です。通常は利益に約20%の税金がかかりますが、それが非課税となります。

つみたてNISAでは、基本的に毎月コツコツと投資信託の購入を続けることになります。そして、これを長期間続けることによって貯金や積立保険では得られない大きな利益を期待することができます。一方で、投資ですのでリスクはつきものです。お金が必要となったタイミングでリーマンショックのようなことが起こって大きくマイナスとなることもありえます。そのため、必ず余裕資金で投資を行うようにする必要があります。

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まとめ

30代の単身世帯の貯蓄額は平均327万円、中央値70万円で、二人以上世帯の貯蓄額は平均591万円、中央値400万円です。住宅ローンの返済や子供の教育費でお金を貯めるどころではないという世帯もあると思いますが、そうでない場合は平均や中央値よりも多く貯蓄していた人も少ない貯蓄しかない人も将来に向けて貯蓄を積み上げていくことが大切です。「収入-貯金=支出」という先取り貯金の考え方で将来に向けて着実にお金を貯めていきましょう。そして、貯金だけでなく積立保険やつみたてNISAなど他の手段にも目を向けられるとよいでしょう。


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著者情報

堀田 健太

東京大学経済学部金融学科を卒業後、2015年にSBIホールディングス株式会社に入社、インズウェブ事業部に配属。以後、一貫して保険に関する業務にかかわる。年間で100本近くの保険に関するコンテンツを制作中。

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20は113万円、30代は327万円、40は666万円、50は924万円、60は1,305万円です。 2人以上世帯の平均貯金額は? 20は292万円、30代は591万円、40は1,012万円、50は1,684万円、60は1,745万円となっています。

1000万円貯めるには何年?

毎月3円積み立てた場合、目標の1,000万円を貯めるのに、貯金(代表的な普通預金金利0.001%で運用した場合)だと約28年かかるが、想定利回り3%で資産運用をすると約20で到達する。 この約8の差は大きい。 ただ、多くの人が「想定の利回りで運用ができるのか?」

30代 独身 貯金 いくら?

30代独身の平均貯金額は400万円 2019年の平均貯金額は176万円のため、2年で2倍以上の貯金額になっていることがわかります。 なお、2021年の全体保有額の内訳は、生命保険が23万円、投資信託が33万円、個人年金保険が20万円でした。

貯金 いくらあれば安心 35歳?

例えば35歳あれば、350万円~700万円(35歳×10~20万円)ですね。 ご夫婦でしたら、700万円~1400万円を目指してみてはいかがでしょうか。 貯金額は結婚、出産、住宅購入、車の購入(買い替え)などのライフイベントによって変動するので、ご自身に合う余裕を持たせた貯金計画を立てることがポイントです。