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小児科医がアドバイス!赤ちゃん・子どもの「救急・急病」旅先トラブル対応ガイド2022.01.14 暖かくなってくると楽しみなのが、かわいいベビーとの旅行!行先を調べながら夫婦会議をする時間さえ、ワクワク&ウキウキタイム♪一方で初めての旅行を予定しているパパ&ママにとっては、心配事もつきもの。 そこで、今回は小児科医のアドバイスによる「救急・急病」トラブルへの対応法をご紹介します。これさえ知っておけば、落ち着いて行動できるはず。 ※この記事は2021年12月13日時点での情報です。掲載情報は変更の可能性があります。日々状況が変化しておりますので、事前に各施設・店舗へ最新の情報をお問い合わせください。 記事配信:じゃらんニュース 転落ほんの少しの間だからという油断が事故の元。赤ちゃんは頭が重くて頭から落ちやすいので注意。 予防寝返りできないからとソファや大人のベッドに寝かせたり、ベビーベッドの柵を下げたままにしないで。階段やロフトなどの段差がない部屋を選び、赤ちゃんから目を離さないように。 旅先でのケアのポイントぶつけた場所をすぐ冷やす機嫌がいいなら様子を見て。 受診のめやす[旅先で診療時間外でも受診]ぼーっとしている 発熱体温調節機能が未熟な赤ちゃんは急に熱を出すことも。あわてずに全身の状態を見て、対策を考えて。 予防風邪などの病気による熱は長く続くが、部屋が暑い、着せすぎ、大泣きしただけでも発熱する。室内も車内も空調を管理し、暑そうだったら薄着に。旅行にも体温計を持って行こう。 旅先でのケアのポイント体にこもった熱を放出し熱が下がるなら心配なし。 解熱剤はすぐに使わなくてOK。離乳食は無理に食べさせない。 受診のめやす[救急車で大至急病院へ]呼びかけに反応しない アレルギー食物アレルギーは、特定の食品に反応する免疫の過剰反応。ブツブツ、嘔吐、ゼーゼーなどが起こる。 予防アレルギーを予防するには経皮感作によるアレルゲン侵入を防ぐこと。スキンケアで肌を保湿しバリア機能を高めよう。旅先ではもしもに備えて、初めての食べ物は食べさせないようにして。 旅先でのケアのポイントアレルギーがある子は宿に伝えて除去してもらう。 全身症状が出ているなら食べたものを持ち病院へ。 受診のめやす[旅先で診療時間外でも受診]嘔吐を繰り返す ゆだる大人には快適でも、赤ちゃんは高温の温泉に長湯するのは危険。熱中症と同じような症状になる。 予防赤ちゃんと一緒のときには、決して長湯はしないで。大浴場だと湯温を下げるのは難しいだろうが、家族風呂や内風呂なら湯温を38度くらいに下げてあげて早めに切り上げて。 旅先でのケアのポイント30分くらい様子を見て回復するようなら大丈夫。 受診のめやす[救急車で大至急病院へ]呼んでもいつものように反応がない おぼれた温泉の大浴場は床が滑りやすく、大人が目を離した隙にお湯に落ちる心配も。決して油断しないで! 予防プールや大浴場は危険なのでおすすめしない。できれば部屋の内風呂にしよう。大浴場に入るのならば、バスチェアに固定する、他の人に見ておいてもらうなど、しっかり対策を。 旅先でのケアのポイント水を吐かせて体を温め安静にして様子を見る。 意識がない場合は救急車を呼び心肺蘇生法を行う。 受診のめやす[救急車で大至急病院へ]意識がない、呼吸をしていない 怪我自宅ではカバーしているが、家具などにぶつけて怪我をすることも。すぐに傷の状況を確認しよう。 予防赤ちゃんは頭が大きく、バランス感覚も未発達で、転んだり後ろに倒れたりしやすいもの。また、予測して行動することも難しいため、大人が先回りして危険なものを避けてあげよう。 旅先でのケアのポイントこぶができたら冷やし念のため入浴は控える。 切り傷すり傷ができたら水道水で洗い流して。 受診のめやす[旅先で診療時間外でも受診]傷が深く、出血が止まらない 誤飲最近は電子タバコのスティックの誤飲が増えている。おかしの中などにある乾燥剤の誤飲も多いので注意。 予防実は人手が多くなるほど誤飲が増える。誰かいると思うと油断しがちで、三世代旅行は特に注意。「おばあちゃん、見ていてね」「おじいちゃん、頼むね」と名指しでお願いするのがコツ。 旅先でのケアのポイント吐かせていいかダメかを判断して処置する。 タバコは水を飲ませるとニコチンが溶け出す。 受診のめやす[救急車で大至急病院へ]意識がない。呼吸をしていない 夜泣き道中で興奮することや慣れない部屋で場所見知りすることがあり夜泣きはある程度、覚悟が必要。 予防はじめてのお泊りにママがドキドキしていると、赤ちゃんも不安になりやすいので、ママがあまり緊張しすぎず大らかに構えることも大事。できるだけ生活リズムを崩さないようにしよう。 旅先でのケアのポイントパパママ交代で対応してあげて。 夜泣きの予防におすすめロイテリ菌(サプリメント) 甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)、抑肝散(よくかんさん)どちらも漢方薬 ぐずる移動中の車や電車の中、レストランや宿の食堂などで赤ちゃんがぐずると、周囲の目も気になる。 予防いつもと違う場所に連れてこられて機嫌が悪くなるのは仕方のないこと。それを覚悟で旅行しよう。その点、祖父母と一緒など人手があると楽。交代であやしてあげよう。 旅先でのケアのポイント移動時間に寝るか食べるように時間を合わせる 夢中で食べるように空腹時に食事を合わせる。 「申し訳ない」という雰囲気を醸し出す。ぐずったら周囲に「すみません」という態度を示そう。平気な顔をしたり、相手を責めて夫婦喧嘩をしたりはもっての外。それでもギャン泣きしたら退出しよう。 食べない旅行中は食事の時間がずれがち。いつものペースが崩れて、離乳食を食べなくなる赤ちゃんもいる。 予防理想は普段の食事の時間に合わせて行動することだが、渋滞などで予定通りに動けないこともある。予定の時間に宿やレストランに到着しなくても、赤ちゃんは食べられるよう準備を。 旅先でのケアのポイント渋滞なども想定して余裕のあるスケジュールに。 とりあえず授乳でごまかす対応をしない方がいい。 1日3回食の子はなるべく3回を守って栄養学的には3回食が2回食になっても問題ないが、旅行中に生活リズムが崩れると、帰宅後に元に戻すのが大変になる。食事の回数はできるだけ守って。 下痢慣れないものを食べたり、普段より飲みすぎたり、温泉を飲んでしまったりで、下痢もしやすくなる。 予防おなかの強さは個人差が大きいが、旅行中は下痢をしやすい要因が多いのでご注意。大人も一緒だが、冷たいものを飲みすぎない、慣れないものを食べないなどして予防しよう。 旅先でのケアのポイント離乳食のステップを1段階戻してあげる。 下痢だけなら帰宅後でいいが別の症状もあるならすぐ受診。 受診のめやす 便秘旅先では食事のリズムが乱れやすく、ダラダラ食べにもなって、便秘にもなりやすくなる。 予防水分不足は便秘のもと。しっかり授乳し、冬でも麦茶などで水分補給を。離乳食スタート時やステップアップ後は便秘になりやすいので、旅行直前にステップアップしない方がベター。 旅先でのケアのポイント便秘が癖にならないよう旅行中の便秘は早めにケア。 便秘ケアにおすすめマルツエキス 尿が少ない暑い部屋や車の中、または乾燥から知らぬまに脱水になることもある。おしっこの量に気をつけて。 予防赤ちゃんの体は8割が水分で、大人より脱水になりやすいので注意。まずは空調を調整。旅先でバタバタしていて、授乳間隔が空きすぎたりしないように気をつけ、まめに水分を取らせよう。 旅先でのケアのポイントおむつは常に気にしておき半日出ていないなら要注意。 脱水は放っておいてはダメ。痙攣などがあれば救急車を。 受診のめやす[旅先で診療時間外でも受診]12時間以上おしっこが出ない じんましんかゆみのある赤い発疹ができる。 虫刺され肌がじくじくしてきたら病院へ。 肌荒れスキンケアグッズは使い慣れたものを。 日焼け紫外線が強いところには行かないで。 旅行と予防接種スケジュール接種後1週間は家で様子を見て。予防接種後は副反応で熱が出ることも。接種後すぐ旅行に行くと、発熱の原因が判断しづらいので接種後1週間は旅行しないで。生後半年までは接種が続くので、旅行はその後がベター。 0歳でもMRワクチンを受けて。海外観光客が増えてくると感染症の持ち込みなどではしかの流行が心配。MR(麻疹風疹混合)ワクチンは1歳になると定期接種だが、その前でも任意接種で受けられるので、流行地に行く時はかかりつけ医と相談して旅行1カ月前までに接種しておくと安心。 子どもの急な病気に困ったら判断が難しい症状のお助けに、「こどもの救急オンライン」。 子どもの急な病気に困ったら、「小児救急電話相談」 #8000 お出かけ先での急な発熱やけが、嘔吐などかかりつけ医にすぐ相談できない時には「こどもの救急オンライン」や「小児救急電話相談」は頼れる存在。いざというとき焦らないように、ぜひ覚えておいてくださいね。 教えてくださったのは小児科医 細部千晴先生いつもの先生に診てもらえると安心なので、もしもの時は早めに旅行を切り上げて、かかりつけ医受診をおすすめします。細部小児科クリニック院長。日本小児科学会小児科専門医。日本小児科医会子どもの心相談医。地域の子育て支援やペリネイタルビジットも積極的に行う。2児の母(孫ひとり)。 ※新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、お住まいやお出かけされる都道府県の要請をご確認の上、感染拡大防止に充分ご配慮いただくようお願いいたします。 じゃらん編集部こんにちは、じゃらん編集部です。 旅のプロである私たちが「ど~しても教えたい旅行ネタ」を みなさんにお届けします。「あっ!」と驚く地元ネタから、 現地で動けるお役立ちネタまで、幅広く紹介しますよ。 |